目的・概要

  • 大腿骨近位部骨折は高齢者に発生し、寝たきりの大きな原因となっています。これを防ぐためには、手術による早期離床、適切なリハビリテーション、退院後の継続リハビリテーションや骨粗鬆症治療による転倒・骨折予防などの一貫した治療・生活指導が必要です。
  • 近年、本骨折に対しては、急性期医療機関で手術が行われた後、回復期医療機関に転院してリハビリテーションが行われており、一貫した切れ目のない医療が求められています。
    連携医療機関が共同で作成した診療計画が地域連携パスです。地域連携パスは、使用した後、問題があれば改善することを繰り返すことにより連携医療の質向上が得られるとされています。
  • 本研究会は地域連携パスを通して大腿骨近位部骨折の患者の一貫した最良の医療福祉システムを開発することにより、本骨折の治療成績の向上・患者のQOLの向上を図ることを目的として2003年10月に発足しました。定期研究会は2月に1回開催され、開催会場は、参加施設持ち回りとなっています。
  • 毎回、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカー、医療連携実務者などが参加して、大腿骨近位部骨折の研究発表や地域連携パスの検討などが活発に行われています。本研究会では研究成果を学会発表や論文などの形で公表することがありますが、それらの資料となるデータは患者様の同意を得て使用しております。不明な点があればご遠慮なくお問い合わせください。当初6施設で発足した本研究会には、現在、50を超える病院や診療所が参加しており、今後さらに増加していく予定です。